ハーブの中には便秘には効くものも結構あります。
今回はたんぽぽ。
春になるときれいな黄色の花を咲かせ、それが終わるとふわふわとした種を風とともに飛ばす。日本中のどこにでも普通にある野花。
実はたんぽぽには海外から入ってきた西洋たんぽぽと日本にむかしから日本にいる在来(日本)たんぽぽにわかれます。実は西洋たんぽぽは外来たんぽぽに属し400種類以上もあるといわれています。
実は生物学上やっかいものの西洋たんぽぽ
西洋たんぽぽは日本たんぽぽに比べ非常に繁殖力にすぐれている。
西洋たんぽぽは日本たんぽぽにくらべ、3倍以上の繁殖力があるといわれる。
しかも、交配をかならずしも必要としなため、種が熟せば自然に発芽するという繁殖力には抜きんでている。
また、日本たんぽぽは春先のみ1回だけ花を咲かせ胞子を飛ばしますが、西洋たんぽぽは秋頃まで生育し、年に3回程度胞子をたなびかせます。日本たんぽぽは、今や田舎でもいかないかぎりみることがほとんどなくなったといってもいいでしょう。
あなたが春先路上で見るたんぽぽもそのほとんどが西洋たんぽぽでしょう。
でもたんぽぽってなんかけなげですよね。舗装された道路のアスファルトの継ぎ目とかでもはえているのを見ると、強さだけではなくけなげさも感じてしまうのは自分だけでしょうかね。たんぽぽだって一生懸命いきているんだな。自分も頑張らばらなくちゃ、春先に車を運転していて交差点などで止まった時ふと道路わきを見て見つけたたんぽぽにがんばれよ。と自分だけかな。・・・
実は、西洋たんぽぽと日本たんぽぽの混血児が存在する
以前は西洋たんぽぽの繁殖の勢いが日本たんぽぽを駆逐すると考えられていました。
しかし、日本たんぽぽも一定数現存し、また交雑種(西洋x日本)たんぽぽが発見されている現状から、雑種たんぽぽが今は結構見られるといいます。
効能は日本たんぽぽも西洋たんぽぽも同じ?
これは、西洋たんぽぽも日本たんぽぽもキク科の多年草で、成分もほとんど一緒とのこと。
今では西洋たんぽぽのほうがふんだんにあるため、こちらが主になっています。
便秘においてたんぽぽは優等生?
たんぽぽはペクチンやイヌリンという水溶性食物繊維を含んでおり、便の保湿に寄与し腸の蠕動運動を促す効果が期待されています。
また腸内環境を整えるにもこのたんぽぽは優等生となっています。
女性に対してはうれしい効果が目白押し
便秘以外にも不妊改善、母乳不足改善、冷え症緩和、乳腺炎予防、生理痛改善等々
とにかく、女性の味方みたいなそんな存在です。
また男女問わず
ガン細胞の抑制、高血圧の抑制と万能薬みたいな感じのたんぽぽ。
たんぽぽもヨーロッパではサラダ等生で食べる風習もあるようですが、
日本ではもっぱらお茶として服用することが近年はやっているようです。
たんぽぽ茶とたんぽぽコーヒー
ちまたで言われているたんぽぽ茶とたんぽぽコーヒーは同一のものです
そもそもたんぽぽコーヒーはポーランドが発端だそうで、その昔貴族しか飲むことができないほど高価だったコーヒーの変わりとしてポーランド国王が庶民にもコーヒーをという配慮から生まれたものだそうです。コーヒー豆の変わりにたんぽぽの根を煎じて飲んだとのこと。
また、日本でもご年配の方の中には、戦時中にこのたんぽぽコーヒーを作って飲んだという人もいるくらいメジャーや飲み物となっています。
たんぽぽ茶の作り方自体はそれほど難しくありませんが、その作業は実に大変といってもいいくらい。
①まずたんぽぽを探す。
西洋たんぽぽは秋口までは広く日本に分布していますが、やはり春先が一番見つけやすいでしょう。
②たんぽぽの根を掘り出す
これが実に大変、たんぽぽの根は直に伸びる傾向があるため、根をきずつけないように深く掘らなくてはならない。
また、野生のたんぽぽは非常にタフなためか、土圧がかかった硬い層でも根を張るつわものです。そういった場所を掘るのは至難の業。移植ごて程度だと掘れないことも。なるべく畑など、やわらかい土に生えているものが一番かもしれません。
③掘り出した根を水で洗う。
泥の付いた根を良く水で洗い落とし3cm程度に切って天日干しで約2週間ほど置く。
④煎じる
天日干しした根を鍋等で煎ります。
⑤煎った根を挽く
煎った根をミキサー等で粗めに挽く
⑥カップにそそぐ
挽いた根をペーパーフィルタ等を使いドリップする要領でカップにそそいで出来上がり
手順は比較的簡単です。そのため昔から庶民にひたしまれたのでしょう。
注意
春になればどこにでも咲いているたんぽぽですが、それと似た植物もあり、間違えると
命に係わることもあります。間違って毒草を摘んでしまったなんてことがないよう、よく植物辞典と見比べて下さい。
また、たんぽぽであっても野生の場合、農薬等で汚染されていることも考えられます。農薬などは根にたまりやすい傾向が見られます。たんぽぽコーヒーなどは根を利用するため、その影響をもろに受けることになります。
そのあたりを注意してください。
そういう心配ごとを考えると市販品のほうが無難なのかもしれません。